にちゃんねるとぴっくす

2008冬　エロマンガ10用レビュー第８弾。


YOUR DOG (関谷あさみ)

■ヒロインの外見年齢・陰毛の有無

メインヒロインあゆむは中学二年生。
もう一人同年代らしき少女もあゆむ同様マキ（♂）とのハメ撮り相手として登場。


ともに貧乳、無毛。

■修正

・男性器にのみ細めのトーン修正。女性器は無修正。

■推奨点

・別作品のレビューでも同じ事を書いたのだが、関谷先生の最大の魅力は「シナリオとエロスのハイレベルな両立と融合」だと考えており、当単行本にも同じ事が言える。

涙目で顔を赤らめ、恐る恐る行為に及び、仄かに息遣いを荒げ、控えめに嬌声を上げて未熟な身体で精を受け止める初くて愛らしいあゆむの痴態は読む者の劣情を誘う。


・理由は違えども乾いた絶望を共に宿した二人が出会い、マキはハメ撮りＤＶＤを売りさばき金銭を得る為に、あゆむは現状からの脱却、救済を求めて援助交際に及ぶ。マキは当初これまでのハメ撮り相手と同様にあゆむを商品、及び性欲の受け皿としてしか扱わない。


・あゆむが処女である事を告白したことに動揺するもそのまま一連の行為を促して撮影。フェラを要求し口内射精。そのまま飲精させる。その後挿入し膣内射精。破瓜の血と交じり合った精液があゆむの未熟で桃色の膣内からどろっと流れ落ちる。


処女の中学生に対する責めとしてはかなりハードな印象であり、あゆむの身体を労わることよりも自らが楽しむ事を優先したセックスに映る。また、後の顧客となる視聴者を魅せるための責めを意識したのかもしれない。その差異は物語後半の濡れ場と比較することでより強く感じ取れる。

・あゆむはマキと会って語らい、身体を重ねるごとにマキに惹かれていく。その気持ちが確定的になったのはマキがあゆむにキれたシーンではなかろうかと推察するが、物語の核心的ネタバレの為詳細は割愛。すぐ後にあゆむはマキに気持ちを打ち明け、それを受けたマキの感情も微妙な変化を見せてゆく。


・その後の二人の関係はニ、三の事象を経てさらに変遷してゆき、それに伴い二人のセックスも変化してゆく。マキはあゆむを快楽の他に愛情をも共有するパートナーとして優しく扱い、情事の際の細かい気遣いにそれは顕れる。


関谷作品の特徴として「繊細な心情描写が持ち味」などと評されることがあるが、二人の心のゆらぎと変化を濡れ場にも加味して描き切っている。冒頭にて挙げた「シナリオとエロスのハイレベルな両立と融合」を表す象徴的なシーンと言えるのではないだろうか。

その結果、他の成年コミックでは味わいがたい強い読後の余韻を残す一冊として仕上がったものと思われる。快作。

■留意点

・登場ヒロインは二人だが、殆どの濡れ場ではあゆむが主役となる。個性の異なるヒロインの多彩な濡れ場を求める読者には不向き。

・絵柄も含めて恋愛少女漫画的な要素が多く含まれる。ラブストーリー、ラブコメアレルギーの方にはお奨めしにくい。

■関連リンク

□関谷あさみ最新刊………。買うしかないじゃん。 YOUR DOG発売: せなか：オタロードBlog
□MANGAOH CLUB [YOUR DOG/関谷あさみ]
この辺でサンプル画像閲覧可能。

□ヘドバンしながらエロ漫画！　 関谷あさみ『YOUR DOG』
□まんがさんぽ　 ■ＹＯＵＲ　ＤＯＧ　（関谷あさみ）
□女の子のかわいさに負ける男もまたかわいいよね。関谷あさみ「YOUR DOG」 - たまごまごごはん
画像入りレビュー。

□『YOUR DOG (TENMAコミックスRiN)』：関谷　あさみのかんそーぶん-東雲さんの崩壊日記改
□MANGAOH CLUB [YOUR DOG/関谷あさみ]
□成年コミックを淡々とレビューするBlog　 YOUR DOG/関谷あさみ
□おれせん。 ≫ [単行本] 関谷あさみ ≫ YOUR DOG
□関谷あさみ - YOUR DOG - KAN'S memo
□◆YOUR DOG / 関谷あさみ - 北極よりも寒い 真冬の有刺鉄線のような 口笛を鳴らす - Yahoo!ブログ
□関谷あさみさんの描くショートカット美少女は世界一ィィィ、『YOUR DOG』 ＤＡＩさん帝国/ウェブリブログ
テキストレビュー。

□関谷あさみ - おとなになるまえに - KAN'S memo
□おとなになるまえに（関谷あさみ）:ロリ漫画を淡々と評価するブログ【ろりたん】
前単行本レビュー。

□関谷あさみ - Wikipedia

□関谷あさみ作品一覧
「おとなになるまえに」も超お奨め。大上さんが好きじゃー

■RIN３月号を買ってきました。
今月号も平均して良作が多かったと思いますが、中でも強く惹かれた作品は
関谷あさみ先生の「each little thing」。



■青年富豪ウェスによって買われた、褐色肌の少女フエ（左）とカイ（右）は親友同士。
ウェスの下へやって来てからは、ともに清廉瀟洒な個室を与えられ厚遇を受けます。

それまでの二人は性虐待などの酷い扱いを受けていたようですが、その度助け合って苦難を乗り越えてきたのでしょう。
それだけに二人が互いを思いやる絆は非常に強いようです。



しかしある夜、フエが過去の虐待経験を再現する悪夢にうなされて目を覚まします。
不安になったフエはカイと一緒に眠ろうと思い、カイの部屋を訪れるのですがもぬけの殻。

嫌な予感とともに主人ウェスの寝室を覗くと、そこにはウェスに性奉仕を強要されるカイの姿が。
歯を食いしばり、嫌悪の表情を浮かべながら小さな体でウェスの欲求に応えるカイを見てフエはひどく動揺します。

苦楽を分かち合った親友が、ここへ来てたった独りだけでウェスからの性搾取に耐えてきた事を知り、半身をもがれる様な心の痛みを味わっているのでしょうか。
関谷先生の持ち味である繊細な心情描写が光るラストシーンです。



さらには、全１６Ｐというさほど多くないページ数であるのに、深みのあるエピソードがすっきり収まっています。
その構成力の高さも特筆に値しそう。

また、エロマンガというのは物語性と実用性を両立させることが非常に難しいように思えます。
しかし、関谷先生はそれを実現させている大変稀な作家の一人といえるのでは。

例えば、今作ではカイがウェスの挿入を苦悶の表情で受け入れ、その後膣内射精されて秘部からどろりと精液を垂れ流しながら、ウェスの尿道に残った汁を涙目でちゅうと吸う場面があります。
頬を紅潮させつつ悲哀と恥辱まじりの表情を浮かべ、その薄い唇で主人の後始末をするシーンは淫靡この上ないです。
褐色の肌から滴り落ちる白濁液のコントラストが、その卑猥さをより一層際立たせています。

シナリオとエロスをハイレベルで実現するセンス。
僕が関谷先生を支持する最大の理由です。



【関連】

□関谷あさみ - Wikipedia
□関谷あさみ先生の作品一覧
□ふりるの漫画見聞録 関谷あさみ
□Stack-Style: 『COMIC RIN』2008年3月号を買いました
□Stack-Style: 『おとなになるまえに』──関谷あさみ
□ロリ漫画を淡々と評価するブログ【ろりたん】　カテゴリ：関谷あさみ
□成年コミックレビュー@wiki - 関谷あさみ
□ぷてぃ・あんじぇ Webloli:コミックＲＩＮ　３月号 - livedoor Blog（ブログ）
□（株）茜新社ホームページ