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「少女マテリアル」大絶賛の嵐に対する違和感のサルベージ
ほうぼうで少女マテリアルが大絶賛されております。
僕もハナハル先生は凄い作家さんだと思いますが、エロマンガを「男性向けポルノ媒体」として評価するならば物足りない部分も有るように感じました。
以下、それを踏まえて簡単にレビュー。
少女マテリアル (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)
■指標
画力 ：★★★★★
実用度 ：★★★☆☆
総合評価：★★★★☆
ファンタジー：★★☆☆☆
リアリティ：★★★★☆
汎用性：★★★★☆
独自性：★★★★☆
■属性・特徴
一冊通じて抜群の画力とシナリオ構成で描かれた短編集。全11本収録。
一本あたり１６Ｐ～２４Ｐ程度の作品が多く、濡れ場は中出し中心。
加えて、各ストーリーの完成度は高い。
ただし、エロ漫画でありながらエロよりもシナリオにウェイトを置いている印象もある。
■ヒロインの外見年齢
見た目中高生～２０代前半くらいのヒロインが多い。
貧乳ヒロイン～巨乳ヒロインまでまんべんなく登場。
■修正
細いトーン修正が主だが、それに加えて局部がやや曖昧に描かれている事も多い。
コンビニ誌ゆえの苦慮が伺える。
■あらすじ
・「2/4 ４ブンノ２」
二組のカップルが４Ｐする話。しかし、ちあきは自分の彼氏孝史よりも絵里に思いを寄せており、４Ｐの最中に絵里とセックスしたい願望を成就しようとする。
・「紅い水」
腎臓を患う主人、久能公蔵の世話をするメイド綾は、公蔵に思いを寄せるアンドロイド。
公蔵も同様に綾を大事に思っているのだが、自分が不能であるためその思いに応えられない。
そこで、公蔵は主治医黒田に頼んで、特殊な方法で綾と体を重ねようと試みる。
・「スクランブルド エッグ」
一組のカップルがセックスした後、典子の膣から卵が産み出される。
コウは「昔助けた鶏が典子に化けて、自分の元に恩返しに来たのでは？」と憶測するのだが・・・・・・
・「蔵（前・後編）」
村の名家の長男である浩介は、自分の意にそぐわぬ相手と無理矢理結婚させられそうになったため、かねてより情事を繰り返していた女中春江と駆け落ちした過去を持つ。
しかし、駆け落ちの三年後、浩介を結婚で家に縛ろうとした張本人である父親の訃報が届き帰郷。
そこで浩介を待っていたのは家の妄執に未だ囚われ続けるかつての許婚加代子と、その妹京子であった。
他、数本収録。
■推奨点
・エロ漫画家の中ではトップクラスの画力。相当古い作品が収録されているにも関わらず一冊通じてそのクオリティは落ちない。
・ストーリー漫画として読み応えのある話が多い。それぞれの話で起承転結がしっかり描かれており、読後に強い余韻を残す。エロ漫画ではやや珍しいパターン。
■留意点
・シナリオを重視するあまり、エロ描写がかなり淡白な話も収録されている。「ヒタイ」に至っては２４Ｐ中濡れ場はたったの５Ｐ。これはポルノとして評価するなら相当な低水準といえそう。
・修正自体は小さめだが、局部をくっきりはっきり描く作風ではない。実用性に大きく関わりそうな点であるため留意が必要。
・貧乳ヒロインは登場するが、所謂純粋ロリヒロインは殆ど登場しない。ロリ好きには物足りないかも。
■総評
数々の絶賛レビューを読む限り、その画力やシナリオを高評価するものが多い。
この部分に関しては大いに同意する。
しかし、シナリオを重視するあまりエロ描写が相当淡白に見える場合も多々ある。
所謂「コンビニ誌規制」の影響もあるのだろうが、基本的に「エロ含みのストーリー漫画」として高評価されている印象。
反面、当方はろりたん時代からエロマンガを「男性向けポルノ媒体」として評するスタンスを続けてきている。
したがって、「実用性」が大きな評価項目となるため、これほどの話題作でありながら満点をつけるには至らなかった。
平たく言うと「これだけ絵が巧くて、話題作なんだから死ぬほど抜けるに違いない！」と思って購入すると、肩透かしを食らう可能性もそれなりに有るという点に留意して頂きたい。
個人的には、独蛾やYOUR DOGの方が、シナリオとエロの濃度を両立しており、あくまでポルノ媒体として評価するならば高水準であるように感じた。
また余談ではあるが、他レビューとの評価の違いはどちらが間違っているというより、「ポルノ漫画」として評価するか「ストーリー漫画」として評価するかのスタンスの違いによって生じているのではないかと推測する。
■関連リンク
□自家用紙飛行機
著者ＨＰ。
□注目の鳴子ハナハル「少女マテリアル」レビュー記事 :にゅーあきばどっとこむ
□まんがさんぽ ■少女マテリアル （鳴子ハナハル）
□鳴子ハナハル「少女マテリアル」を雑誌掲載時と比較 :にゅーあきばどっとこむ
□発売から3日経った少女マテリアル 「売り切れ御免！迷ってるヒマはないですよ、本当に！」: せなか：オタロードBlog
□鳴子ハナハル「少女マテリアル」 もう重版 - アキバBlog
僕もハナハル先生は凄い作家さんだと思いますが、エロマンガを「男性向けポルノ媒体」として評価するならば物足りない部分も有るように感じました。
以下、それを踏まえて簡単にレビュー。
少女マテリアル (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)
■指標
画力 ：★★★★★
実用度 ：★★★☆☆
総合評価：★★★★☆
ファンタジー：★★☆☆☆
リアリティ：★★★★☆
汎用性：★★★★☆
独自性：★★★★☆
■属性・特徴
一冊通じて抜群の画力とシナリオ構成で描かれた短編集。全11本収録。
一本あたり１６Ｐ～２４Ｐ程度の作品が多く、濡れ場は中出し中心。
加えて、各ストーリーの完成度は高い。
ただし、エロ漫画でありながらエロよりもシナリオにウェイトを置いている印象もある。
■ヒロインの外見年齢
見た目中高生～２０代前半くらいのヒロインが多い。
貧乳ヒロイン～巨乳ヒロインまでまんべんなく登場。
■修正
細いトーン修正が主だが、それに加えて局部がやや曖昧に描かれている事も多い。
コンビニ誌ゆえの苦慮が伺える。
■あらすじ
・「2/4 ４ブンノ２」
二組のカップルが４Ｐする話。しかし、ちあきは自分の彼氏孝史よりも絵里に思いを寄せており、４Ｐの最中に絵里とセックスしたい願望を成就しようとする。
・「紅い水」
腎臓を患う主人、久能公蔵の世話をするメイド綾は、公蔵に思いを寄せるアンドロイド。
公蔵も同様に綾を大事に思っているのだが、自分が不能であるためその思いに応えられない。
そこで、公蔵は主治医黒田に頼んで、特殊な方法で綾と体を重ねようと試みる。
・「スクランブルド エッグ」
一組のカップルがセックスした後、典子の膣から卵が産み出される。
コウは「昔助けた鶏が典子に化けて、自分の元に恩返しに来たのでは？」と憶測するのだが・・・・・・
・「蔵（前・後編）」
村の名家の長男である浩介は、自分の意にそぐわぬ相手と無理矢理結婚させられそうになったため、かねてより情事を繰り返していた女中春江と駆け落ちした過去を持つ。
しかし、駆け落ちの三年後、浩介を結婚で家に縛ろうとした張本人である父親の訃報が届き帰郷。
そこで浩介を待っていたのは家の妄執に未だ囚われ続けるかつての許婚加代子と、その妹京子であった。
他、数本収録。
■推奨点
・エロ漫画家の中ではトップクラスの画力。相当古い作品が収録されているにも関わらず一冊通じてそのクオリティは落ちない。
・ストーリー漫画として読み応えのある話が多い。それぞれの話で起承転結がしっかり描かれており、読後に強い余韻を残す。エロ漫画ではやや珍しいパターン。
■留意点
・シナリオを重視するあまり、エロ描写がかなり淡白な話も収録されている。「ヒタイ」に至っては２４Ｐ中濡れ場はたったの５Ｐ。これはポルノとして評価するなら相当な低水準といえそう。
・修正自体は小さめだが、局部をくっきりはっきり描く作風ではない。実用性に大きく関わりそうな点であるため留意が必要。
・貧乳ヒロインは登場するが、所謂純粋ロリヒロインは殆ど登場しない。ロリ好きには物足りないかも。
■総評
数々の絶賛レビューを読む限り、その画力やシナリオを高評価するものが多い。
この部分に関しては大いに同意する。
しかし、シナリオを重視するあまりエロ描写が相当淡白に見える場合も多々ある。
所謂「コンビニ誌規制」の影響もあるのだろうが、基本的に「エロ含みのストーリー漫画」として高評価されている印象。
反面、当方はろりたん時代からエロマンガを「男性向けポルノ媒体」として評するスタンスを続けてきている。
したがって、「実用性」が大きな評価項目となるため、これほどの話題作でありながら満点をつけるには至らなかった。
平たく言うと「これだけ絵が巧くて、話題作なんだから死ぬほど抜けるに違いない！」と思って購入すると、肩透かしを食らう可能性もそれなりに有るという点に留意して頂きたい。
個人的には、独蛾やYOUR DOGの方が、シナリオとエロの濃度を両立しており、あくまでポルノ媒体として評価するならば高水準であるように感じた。
また余談ではあるが、他レビューとの評価の違いはどちらが間違っているというより、「ポルノ漫画」として評価するか「ストーリー漫画」として評価するかのスタンスの違いによって生じているのではないかと推測する。
■関連リンク
□自家用紙飛行機
著者ＨＰ。
□注目の鳴子ハナハル「少女マテリアル」レビュー記事 :にゅーあきばどっとこむ
□まんがさんぽ ■少女マテリアル （鳴子ハナハル）
□鳴子ハナハル「少女マテリアル」を雑誌掲載時と比較 :にゅーあきばどっとこむ
□発売から3日経った少女マテリアル 「売り切れ御免！迷ってるヒマはないですよ、本当に！」: せなか：オタロードBlog
□鳴子ハナハル「少女マテリアル」 もう重版 - アキバBlog
コメント
日々お世話になっております。へどばんです。
”ナカダシャー”は土居坂崎先生の既刊タイトルからお借りした単語です。なんか、レビュー書いている時にサラッと脳内から出てきて、意識しないまま使ってましたよ（笑。言われて、「あ、コレ、土居先生だ！」と気づいた次第。
鳴子先生のレビューの件は、まさにおっしゃる通りで痛快でした。
僕はエロオンリー作品もストーリー重視作品もどちらも大好きなので、新刊は話中心でレビューを書いてしまいましたが、エロにも言及はすべきだったなぁと思います。
まぁ、「股間のジョイスティックをいじくる作業には不向き」ぐらいは書かれてしかるべきなエロの薄さでしたし。
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
ハナハル先生のエロ漫画で抜けないのは我々が上級者になりすぎてしまったからだと思います
もはやロリッ子のアナルアクメで失禁アヘ顔ぐらいがデフォルトになってしまいました
自分も少女マテリアルでは抜けないと思いましたが、
評価は大方と同様に大絶賛です。
絵は上手い。
心理描写も絶妙。
シナリオも十分。
何よりシチュエーションが良いに尽きます。
抜くことだけを目的にしたならシナリオなんて要りません。
シチュエーションと上手い絵でドエロであれば十分です(個人的には月野定規とか)
このシチュエーションに感じるところがあるか無いかが評価の分かれ目ではないでしょうか。
まあ抜けないのは同意なんですけどね。
ハナハル作品でもエレベーターガールの話やコタツでの話しあたりが
収録されてたりしないかなーと期待したのですが、その辺はちょっとガッカリ。
レビュー記事、参考になりました
そうか、バラエティに飛んだ内容だからこそロリ成分は少な目なのか……
やの方ってなんのこと？
鳴子さんの漫画はむしろあの悶々とした感じがいいんじゃないでしょうか？
いわゆる健全絵の方がエロイ人だと思います
ストーリー漫画っていうかハナハルそのものを見ている感じ。
ロリが少ないに対しては、巨乳から貧乳までオールラウンドに描けるのがまた魅力なのである。
＞へどばんさん
僕はレビュースタイルは色々あって良いと思うし、意見や評価にも差異が有っていいと思うのです。むしろ有った方が面白いし。
なので、へどばんさんはへどばんさんのスタイルで僕は僕のスタイルでレビューを続けた方が、互いの刺激になって良いと思うのです。
へどばんさんの思い入れが前面に出たレビューも僕は素晴らしかったと思いましたよ。
でも似たようなレビューを書くつもりもなかったし、書かない方が対比が楽しめるのではと思い、僕はその逆を行ったのです。
即ち「思い入れ」を抑えて「総合的かつ冷静」な評価を書いてみたかったのです。
＞管理人のみ閲覧できます
エロ重視、カラー多めの単行本も読みたいですよねー。
原稿まだまだ溜まってる筈ですもんね。
＞レビュー記事、参考になりました
お役に勃てばこれ幸いで御座います。
＞やの方ってなんのこと？
？？？「やの方」ってなんですか？
＞ＪＩＮさん
それは上級者っていうかただのＨＥＮＴＡ・・・なんでもないですよ？
＞自分も少女マテリアルでは抜けないと思いましたが、
＞評価は大方と同様に大絶賛です。
あえて目立つ記事タイトルを付けましたが、大絶賛レビューを叩いてるわけじゃないんですね。
大絶賛されるだけの理由もちゃんとあると思うのです。
ただ、見方を変えればそうでないような評価もできると思うのです。
双方を比較対比してもらうとより参考になるのではと思い書きました。
＞悶々とした感じ
それもそうですね。というより鳴子先生は意図的にエロさを抑えていてあの雰囲気を出そうとしてたりして。
＞オールラウンドに描けるのがまた魅力
引き出しすんごい多いですよね。
がっつりエロイ話も読んでみたいです。
あまりに絶賛されているので、批評してる方はいないかなと探して、ここにたどり着きました。
立ち読みで、「くる」ものを感じなかったため買うにいたりませんでした。画力といっても、あのレベルの画力をもつエロ漫画家が今までいなかったわけでもないですし、トップレベルではあっても、飛びぬけてるとは感じませんでした。
最近のものであれば、独蛾、おませで御免！、な美らる、などのほうが「エロ漫画」としての完成度が高いと感じました。
大体僕と一緒の感覚のお持ちの方かとお見受けします。
賛否両論ならばこんなエントリは多分書かなかったのですが、絶賛だらけだったので違う切り口からレビューを書きたかったのです。
オマケの複製原画販売が商魂逞しすぎてすっかり萎えた
Re: タイトルなし
> オマケの複製原画販売が商魂逞しすぎてすっかり萎えた
分からないでもないですが、稼げるときに稼ぐのも大事なんでしょう・・・厳しい業界ですから
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